番号・調性小節グレード試聴ダウンロード
No, 1 – B♭Dur8★☆☆試聴ダウンロード
No, 2 – g moll8★☆☆試聴ダウンロード

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TSDTハーモニートレーニングは、吹奏楽編成の基礎合奏トレーニング用楽譜です。
T(Tonic)、S(Subdominant)、D(Dominant)の役割を理解するテキストとしての利用を想定しています。各ハーモニーのルート音を基準にそれぞれの和声の純正律を整えるのではなく、調性のルート音を基準にして各ハーモニーを整えるトレーニングとして開発しています。

基本的な練習方法
吹奏楽においてハーモニーを作る際に重要視される純正律ですが、このトレーニングでは調性感を失わずに各ハーモニーの純正律を構築し、全体の流れを大事にトレーニングしていきます。セクション別(木管のみ等)でも利用可能ですが、基本的にはバンド全体での利用を想定しています。

このトレーニングにおける基本的なハーモニーの作り方(C durの場合の例)
C durのTonic(c-e-g)を純正律で構築する際にはc音を基準にして、g音を完全5度上(+2セント)、e音を長3度上(-13.7セント)で取りますね。
Subdominant(f-a-c)の構築の際にはc音(ハーモニー上の第5音)を基準としてf音を完全5度下(-2セント)、a音を短3度下(-15.7セント)の様に構築していきます。
Dominant(g-h-d)のルート音(g音)はc音に対して完全5度上(+2セント)、d音はg音に対して完全5度上またはc音に対して長2度上(+4セントまたは+3.9セント)、h音はg音に対して長3度上(-11.7セント)がこのトレーニングにおける基本的な考え方です。

純正律にとらわれすぎずに
このトレーニングでは純正律のピッチ(数値)や第何音かにとらわれすぎずにスムーズにハーモニーが進行していくことを第一に考慮し開発しています。前に鳴っている音に対して響きを合わせる感覚を持つことが大事です。また、各パート内の音の跳躍についても、ハーモニーの第何音の役割を持つかだけでなく、跳躍時の音間隔の感覚も大事にしましょう。

各団体・指導者の感覚等により構築されるハーモニーは異なってきます。
たとえばDonimantの3音は導音になりますから、Tonicに向けて解決するのに当たり、特に第一和音手前でのDominantを構築する際に-11.7セントでは低く感じる場合があるかと思います。その場合においては導音に合わせて各和声を整えていく必要があります。この様に調性上の純正律が絶対的ではない事を念頭に置きながら、臨機応変にご利用いただけたらと思います。

音楽的アイディアを大切に
まずは数値や純正律にとらわれすぎず、演奏をしてみてください。もちろんピッチだけでなく音色や強弱などの響きを合わせることも大切です。各トレーニング内に必ず1箇所以上、「考える(一筋縄ではいかない)」ハーモニーを挿入しています(例:No,1の4小節3拍目)。単にピッチを合わせる練習ではなく、ハーモニーの流れをつかみ、団体内で方向性を合わせてみましょう。


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